【雑感】生命の偉大な大らかさ – 得体の知れない退屈さと依存症の正体

毎月頂く仕事が昨日一段落して「ああダメだ、今日は休もう、眠い、寝よう」と思っていましたが、朝一で電話が掛かってきてしまう訳です。そんなものですね。

ですが書類一枚持っていくだけの用事だったので、ガソリン代も勿体ないし少し散策しようかと数年ぶりに近くの池のある公園へ。

お出迎えしてくれたのは、何と(〇×〇)

鳥の公園

こちらは池の周りで様々な鳥が見れる公園で、隠れた観光スポットです。今年も来訪者向けにキレイに草刈りされており穏やかで良い場所なのですが、残念ながらこの度の新型コロナ感染症の影響で観光客を呼び込む事ができません。池の周りで私一人、もしかしたらとても贅沢な事かもしれません。コーヒーでも持ってくれば良かったです。

到着してお出迎えしてくれたのが、冒頭にも貼りました写真の鳥。とても仲の良い、、、(マガモ×アヒル)です。人に近寄ってきますので、地元の人に大事にされている事が分かります。

恋人なのか友達なのかは私には分かりませんが、2組の(マガモ×アヒル)がシンクロしながら羽の手入れをしています。少し離れた所にもう一組この(マガモ×アヒル)カップルがいます。100%同じ動きをする訳ではありませんが、暫く観察しているとやはり同じタイミングで同じ体勢を取ることが多く、片方が立ち上がるともう片方も立ち上がります。そしてまた同じ体勢で羽の手入れが始まります。面白いですね。

「種別」という括りのアバウトさ

「人類皆ともだち」を豪語する気の良い友人がおりますが、この(マガモ×アヒル)もまさにその境地です。本来生物は奪い合う必要が無い時はこのような大らかさや大雑把さを持ち合わせています。ライオンだって満腹ならむやみに他の動物を襲ったりしません。それどころかこの(マガモ×アヒル)、別種なのに動きがシンクロするという家族同然の状態です。同種なのにいがみ合う私たちも見習いたいものですね。(追記:アヒルはマガモを原種とする家禽で、何と生物学的には同種だそうです!つまり猪と豚の様な関係だそうです。)

元は恐竜

近年では、「鳥の祖先は恐竜である説」をあちこちで見掛けるようになりました。恐竜も子供の頃に図鑑で見たイメージとは大分変化し、羽を生やした絵が描かれる事も増えてきました。このカップル、(マガモ×アヒル)も元を辿れば恐竜だとしたら、生き物とはなんて大雑把なんでしょう。

6600万年前の白亜紀末、地球に直径約15キロの小惑星が衝突し、恐竜を含む地球上の生物の4分の3が絶滅したとされている。このほど学術誌『Current Biology』オンライン版に、大量絶滅期を生き残ることができた鳥類は、カモ、ニワトリ、ダチョウの祖先に当たる、地上性の鳥たちだけだったとの新説が発表された。

「恐竜絶滅」の生き残り ニワトリの祖先だけだった? – NIKKEI STYLE ・ナショジオ
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO31215420R30C18A5000000/

私も提唱しましょう、「大雑把な生物ほど生き残りやすい」説。

曲がりくねった道の先

この池にクネクネと曲がった設計をされた橋がありました。くの字になっている部分は橋の下の方が見えたりして、池の観察に向いた素晴らしいデザインです。気の利いた粋な設計ですね!

曲がりくねった池の橋、真っすぐよりも面白い

生きていると人生紆余曲折、道は曲がりくねっている事が多いです。恐竜なんて鳥になってしまった可能性もある訳です。挙句の果てに(マガモ×アヒル)です。私も大分曲がりくねった道を歩いたような気がしますが、その分色々な事を知る事ができ、色々な事が出来るようになりました。何よりも、この橋の様に色々な角度で物事を見るようになりました。

何処へ向かって歩いたのか

人間、向いている方向に行きます。長い人生の旅路に最も重要なのは、姿形や他人の評価では無く、旅の交通手段でもなく、「自分自身の目的地」です。もしその旅路が曲がりくねっていたとしても、大小さまざまな山や谷が待ち構えていたとしても、方向さえ間違えなければ目的地へより近づく事が出来るでしょう。

何処をどう歩くかよりも、「何処へ向かって歩いた」のか、それが肝要です。

目的地を見失い迷い苦しむ道

この公園の遊歩道には水分が多いため、年間を通して全面に苔がびっしり生えています。トトロでも出てきそうですね。それとももののけでしょうか。

この遊歩道は苔がクッションになりとても柔らかく、アスファルトで舗装された道路よりも圧倒的に膝に優しいです。昔の道の方が膝を壊しにくいとは何とも皮肉ですが、人生で歩む道がいつもこの様に心身に優しいとは限りません。中には「ハードロード」の場合もあるでしょう。

「答え」が見つからないままもやもやと霧が掛かった道、それはまさに人生です。これを進んで行くためには前述の「自分自身の目的地」が一番の手掛かりとなります。どこまで行けばよいのか距離は知れない、けれど方角が合っているならばいつか必ず自分自身の「答え」へ辿り着きます。

つまる所、目的地が分かっていなければその道は常に五里霧中、終始迷いと苦しみの霧の中を歩き続ける事になります。

得体の知れない退屈さを抱えたまま、心が満たされない人

もしどんなに着飾ろうとも、どんなに高級な物に囲まれようとも「得体の知れない退屈さを抱えたまま、心が満たされない人」がこの世には沢山います。この「得体の知れない退屈さ」は非常に厄介者で、時に人を病的に支配してしまう事があります。何をやっても満足出来ないので、学業や仕事を疎かにしてでも、家庭を蔑ろにしてでも、私財を投げうってでも、一般的に良くない物とされる刺激の強い遊戯や嗜好にのめり込む人々。突然「自分探し」を始めて傍目から見るととんでもない行動を取る人もいます。私もかつてそのような状態に陥っていたことがありました、もう十数年前のお話ですが。

依存症の正体

ギャンブルやタバコ・アルコール、ゲーム等、ある特定の物質や行動にのめり込み過ぎて後悔しながらも、再び嗜癖的に行動してしまう人々、「分かっちゃいるけど止められない」、すなわち依存症に陥る人々。

生まれてから現在に至るまで、親に抑えつけられ、兄弟に抑えつけられ、教師に抑えつけられ、クラスメイトに抑えつけられ、会社に抑えつけられ、「こうしなければならない」「~らしくしないといけない」と抑圧され続けている内にすげ替えられてしまった「自分自身の本当の欲求」。「得体の知れない退屈さ」に支配され問題行動を起こしてしまう真の原因は、前述の様な様々な影響により「自分自身の本当の欲求を見失ってしまった事」にあります。そうした人は「お前は本当は何がしたいんだ?」という問いに、具体的に自信を持って答えられないでしょう。深く苦しい迷いの中にいる筈です。

頼りない枯木に止まる鳥

もしその状態が本人や周囲の人々を困らせているようであれば、一度専門家のセラピーを受けてみると良いかもしれません。例えば仏教でいう「悟り」とは、この「自分自身の本当の欲求」を思い出し見つめ直す事に近いのでは無いかと私は思っています。内在する自分自身の本当の声に「気付く」こと、それが最初の第一歩です。

以下の本は私が十数年前に読んだ、「現代社会の病」について分かりやすく書かれた本です。依存症とまでいかなくても、慢性的に何か寂しさを抱えている人は一度読んでみられると良いと思います。(現在手元にありませんので、また気が向いた時に購入してみようと思います。)

「自分のために生きていける」ということ 寂しくて、退屈な人たちへ (だいわ文庫) [ 斎藤学 ]

見習うべきは生物の「大らかさ」

アヒル「昨日なんかあったっけ?」 マガモ「さあ?忘れた。」

もし何かに行き詰った時、思い出してみてください、(マガモ×アヒル)の大らかさ。多少の色の違いなんて一つも気にしちゃいません。

私の問いかけに近寄ってきたアヒルはこう答えました、「グワッ(食いもん)」と。

結構生命は大雑把で適当です。その大雑把さで、あらゆる環境の変化を受け入れ「恐竜絶滅」の時代を生き残ってきた末裔たちの御姿。私たちも、その大らかさや大雑把さを見習って、今後の世界情勢の荒波を乗り切って参りましょう。

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